2021-12-02 夕暮れ賛歌 詩 いつも寂しい あなたのいちにちは 記憶の海に溶けていって 他のいちにちと区別がつかない もうかなしまなくていい そう言われているようで あなたはほっと息をついた わたしはひとりでここまで来た これから先も ひとりで行くだろう すこしずつ ダメになっていくこの国で いつか夢を失くした 名前さえ失くした そこには 一つの詩があった 静かに燃える空 誰からも 愛されなかった季節が 速足で 光りながら 通り過ぎていく 毎日がうつくしくて早い あなたはかけがえのない 言葉に傷ついた