ミツオ日記

自称詩人 熊野ミツオの日々

夕暮れ賛歌

いつも寂しい

あなたのいちにちは

記憶の海に溶けていって

他のいちにちと区別がつかない

 

もうかなしまなくていい

そう言われているようで

あなたはほっと息をついた

 

わたしはひとりでここまで来た

これから先も

ひとりで行くだろう

 

すこしずつ

ダメになっていくこの国で

いつか夢を失くした

名前さえ失くした

そこには 一つの詩があった

 

静かに燃える空

誰からも 愛されなかった季節が

速足で

光りながら

通り過ぎていく

 

毎日がうつくしくて早い

あなたはかけがえのない

言葉に傷ついた