ミツオ日記

自称詩人 熊野ミツオの日々

ミュージック

ぼくはスカートを履いて街に出た

いろんなひとが

ぼくを見た

脚がきれいだと

ひとの視線を集めてしまう

 

街はガラスでできていた

でもぼくはあたたかい肉でできている

命の姿は

まるで祈りそのものだった

いまから 会いに行く

そういうふうにできている

 

ぼくはまるで火のように激しい

あなたに聴いてほしい

とてもいい音楽を見つけた

それはぼくたちの

知らない国の音楽のようだ

言葉を聞き取ることもできない

それがぼくをかなしくさせる

 

ぼくはイヤホンをとって

あなたのきれいな耳につないだ

「これがその音楽だよ」

あなたにはわかるはずだ

「この音楽を

わたしは知っていた気がする」

 

知っている

あなたはとてもうつくしいから