ミツオ日記

自称詩人 熊野ミツオの日々

2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧

コメダで短歌をつくった話

コメダ珈琲店に行った。最近のぼくはいちにちに千五百円以上つかわないというルールで生きている。コメダ珈琲店に行くとカフェオレのたっぷりサイズを頼むことが多い。そうすると五百七十円かかる。だから、スーパーでは九百三十円までしかつかえなかった。…

独り身

いつからか ひとりでいることは さびしいことではなくなった ぼくはひとりで家に帰り ひとりでごはんを食べて ひとりで寝る そういう毎日には 嘘がいらない 心が弱っているとき いつでも死が身近にかんじられた ぼくは死が 恐ろしいものだと知っている 決し…

ゴッホの素描

きょうはゴッホ展に行く日だった。一週間前から作業所の有給をとって気合いが入っていた。きのうは勤労感謝の日で祝日だった。祝日の次の日はすいているだろうし、二日連続で休日にしてゆっくりしよう、という考えだった。 勤労感謝の日には林檎ジャムとホワ…

オーロラ

冬の 淡い光のなかで すこしずつ色あせていった 目薬をさすとつめたい ぼくは 感情のロボットだった 人生では 自分の意志で やっているつもりのことでも ほんとうは向こうからやってきている 幾千もの 詩が 夜の彼方から やってきた ぼくは布団に入って 死ぬ…

ハーレム

自分のなかの ほんとうの自分が センチメンタルな性格だったのを知った いままで 疑うことなく 自分は詩人だとおもっていた でもそれは ただそんな気がしただけだった ハーレムには やさしい女たちがいて 誰とでも寝てくれた ぼくとも寝てくれた そんなこと…

ミュージック

ぼくはスカートを履いて街に出た いろんなひとが ぼくを見た 脚がきれいだと ひとの視線を集めてしまう 街はガラスでできていた でもぼくはあたたかい肉でできている 命の姿は まるで祈りそのものだった いまから 会いに行く そういうふうにできている ぼく…

ブルーモメント

わたしたちは 夕方の青い空気のなかにいるだろう 自由に手を 広げるだけの スペースが そこにはあったのだ 生ぬるい風が吹いていた コンビニで買ったカフェオレを持って ベンチに座る 弱いけれど やさしいひと 自分の内側だけを見ていた そういう眼をしてい…