2021-11-23 オーロラ 詩 冬の 淡い光のなかで すこしずつ色あせていった 目薬をさすとつめたい ぼくは 感情のロボットだった 人生では 自分の意志で やっているつもりのことでも ほんとうは向こうからやってきている 幾千もの 詩が 夜の彼方から やってきた ぼくは布団に入って 死ぬ準備をしていた おやすみなさいと言う相手がいない 子どもの頃の夢は いつかオーロラを見ることだった 空に揺れる 華やかで さびしいまぼろし 「おやすみなさい」 天使が言った 涙が流れて耳が濡れた (おやすみなさい)