ミツオ日記

自称詩人 熊野ミツオの日々

夜更かし

睡眠薬を飲んで布団に入る

テレビを点けてボンヤリとする

 

芸人たちの空虚な笑い声が響く

ロボットが未来について静かに語る

アフリカの草原が映っている

クラシックの指揮者がタクトを振る

宇宙から見た

地球の映像が流れる

 

もう深夜だ

いつか自分の存在は水のようになってしまった

 

きょうもいちにちよくがんばった

とくになにかをしたわけではない

いつもの通りのいちにちだったが

面倒くさいことを

面倒くさいからといってサボらなかった

 

スマートフォン

知らないひとびとのつぶやきを

拾っているうちに眠くなってくる

アラームをセットして電気を消す

眼を閉じる

おやすみなさい

 

とても懐かしいひとが

ぼくに向かって微笑んでいる

でも朝になったら

忘れているのだ